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宮崎市郡医師会病院

プロフィール

臨床研修プログラム責任者
宮崎市郡医師会病院 内科 医長
有留 大海(ありどめ ひろみ)

えびの市出身、宮崎西高等学校卒業。2008年、宮崎大学医学部卒業後、大隅鹿屋病院で初期・後期研修。九州最南端の臨床研修病院で、地域のかかりつけ医になりたいと、一般内科と急性期医療の研鑽を積む。2015年からは救急科の創設メンバーとして、1,000件以上にも及ぶ救急搬送を受入れ、救急医療体制の整備と救急科専門医の資格を取得し、研修医教育にも携わる。徳之島徳洲会病院では離島医療も経験。2020年、宮崎市郡医師会病院に入職。内科診療と院内感染対策を担当しながら、2022年4月より臨床研修プログラム責任者として研修医の指導にあたっている。

【専門分野】日本内科学会総合内科専門医、日本救急医学会救急科専門医、ICD(Infection Control Doctor)

研修医
福岡 圭太(ふくおか けいた)

宮崎県出身 宮崎西高等学校卒鹿児島大学医学部卒業
宮崎市郡医師会病院 卒後臨床研修プログラム(臨床研修)1年目

2022年から宮崎県内8つ目の基幹型臨床研修病院として研修医の受け入れを開始した宮崎市郡医師会病院。2020年8月の新病院移転リニューアルに続き、次々と新たな試みをスタートさせている。総合的な臨床能力を有する医師の育成をモットーに、急性期医療、プライマリ・ケアから緩和ケア、心疾患や周産期医療などの専門的治療まで、幅広い体験ができるフィールドが身近にあるのが市中病院の魅力。臨床に研究にと、チャレンジングな医師たちが続々と集まってきている。



宮崎市郡医師会病院を研修先として選んだ理由は?

福岡 学生時代から循環器内科に興味があったので、宮崎市郡医師会病院で臨床研修の受け入れがスタートすると聞いて、これ以上ない機会だなと思いました。循環器内科の臨床の現場を間近で見たい、将来的には宮崎で働きたいという思いがあり、自分も入りたいなという期待を込めて選びました。

有留 循環器に強い病院であることは広く知られていたと思いますが、もともと協力型や専門研修で研修医を受け入れていたので、研修環境のベースはありました。基幹型臨床研修病院としては福岡先生が初代になりますね。1人だけということもあって、直接指導する医師だけでなく、コメディカルスタッフさんたちも結構可愛がってくれて、何かと得な部分も多いと思います(笑)。この2年間の研修が一番人脈も広がると思うので、将来働きたい場所を研修先に選ぶっていう発想は良いですよね。

福岡 期待通り循環器内科で働いてる先生の数も疾患数も多くて、初期の希望はかなっていますし、有留先生をはじめ、教育熱心な先生方が多いと感じます。

有留 医学生の実習や見学も多いので、病院全体に教育熱心な風土があります。市中病院としては臨床一辺倒になりがちなところですが、教育や研究を一生懸命されている先生がいらっしゃるのも当院の特長だと思いますよ。


大学病院と市中病院との研修の違いは?

有留 心臓病センターがあるということもあり、急性期の患者さんは多いです。整形外科も大腿骨頸部骨折患者の受入れ数がかなり多いです。初診の患者さんが来る窓口はどこもハイボリュームですし、地域周産期センターとしてハイリスクの妊婦さんも集まってきます。近隣の産科クリニックの通常分娩も受け入れていますので、研修病院としては想像以上のポテンシャルがあると思っています。

福岡 大学病院と比べると、市中病院の方がコモンディジーズを診る機会が多いのが、自分にとってはありがたいです。医師として長く働く上で、一般的な疾患に対応できる力は絶対大事だと思っているので、研修期間中にできるだけ身に付けたいですね。そのうえで、専門的な疾患にも対応できるようになれるのが理想です。

有留 卒後臨床研修で経験すべき疾患・症例は決まっているので、各科の指導医と福岡先生とで、この科ではこれを学ぼうというのを事前に確認しています。でも、もともと興味のある循環器もできるだけ経験してほしいし、それぞれの手技の範囲や患者さんの状況もあるので、気管挿管や内視鏡など実践できる機会があれば、ローテーションに関わらず、科の垣根なく経験してもらっていますね。


研修中に印象に残った出来事は?

福岡 病棟業務で入院されている患者さんと二人で話していた時に、「なんでこの病気になったんだ。この病気は本当に治るのか?」と不安を打ち明けられたことがありました。コロナ禍でなかなかご家族とも面会できず、人と話すことができない状況の中で、精神的に参ってくるんだと思います。はじめは話を聞くだけで、自分なりの意見も返せなかったのですが、少しでも不安が軽減できればいいなと思い、毎日病室に通っていました。その患者さんが退院するときに、「福岡先生、今までありがとうございました。先生と話すことで不安も落ち着いてきましたし、前向きに生活できるようになっています。」と、お礼の言葉を言われたのが、とても印象に残っています。名前を呼んでもらったのは初めてでしたし、「将来は良いお医者さんになれると思うので頑張ってください。」って励ましの言葉までいただきました。

有留 それはすごいね。毎日通ったのも、患者さんに名前を憶えてもらったことも、どちらもすごいことですよ。医師に不安や本音を語ってくれる患者さんもなかなかいらっしゃらないので、ありがたいですね。

福岡 別の患者さんには、「この治療に本当に意味があるの?」「痛い治療して何の意味があったの?」という不満や怒りに近い感情をぶつけられたこともあります。それも本音を言ってくれていると思えば、ありがたいことですが、患者さんが自覚できるほどの治療の成果がでないこともあるので、その場合にどのように答えていけば良いのかが難しいなと思うこともあります。

有留 患者さんだけでなく、患者さんを取り巻くご家族がどう考えているのかも、しっかり話し合っていく必要がありますよね。がんの告知をするのかしないのか、家族の負担や経済的な事情、いろいろな状況が想定されるので、これだったら大丈夫っていう答えはないのかもしれません。僕がひとつアドバイスできるとすれば、「悩み続けるのが正解」っていうことですね。簡単に結論を出さないで、ちゃんと悩む。「今回はどうしたらいいんだろう、どうしたら良かったんだろう」って考えることが、「次はこうする」ってことにつながるはずです。


将来、どんな医師を目指していますか?

福岡 循環器内科志望ではあるのですが、ローテーションで回った一般内科で内視鏡カメラを実際に触らせていただいて、面白いなと思いました。実際に経験してみるとイメージと違ったり、新しく知って興味が湧いた分野も増えてきたりもしていて、この2年間で、じっくりと専門を考えようかなと。ここ宮崎で自分が最大限お役に立てる医療を見つけていければと思っています。

有留 一般内科の床島先生は呼吸器が専門で、とても教育熱心な先生なんですよ。そういうお手本になるような先生方もたくさんいますし、なにより、自分が医師になりたいと思ったときの医師像に近付けるように頑張ってほしいです。それから、「悩み続ける」=「学び続ける」ことですね。もし、治療に悩んだら、自分の家族だったらどうするかなと考えて、今の初心を忘れず、真摯に学び続ける医師であってほしいなと思います。


宮崎市郡医師会病院の研修フィールドのアピールポイント
プログラム責任者からのメッセージ

臨床研修の段階では、基礎を身につけるのが目的ですので、幅広く多くの疾患を経験することがメインになります。その面では、市中病院は優れた研修フィールドです。面白い先生や、優しい先生、厳しい先生との出会いも、これからの人生の糧になると思います。
基本的な方針としては、できるだけ自主性を尊重したいと思っています。僕自身が研修医時代に指導医の先生に言われた言葉で、「馬を水辺に連れて行くことはできても、水を飲ませることはできない。」というのがあるんです。
どこかの諺なんですが、指導する側は、機会を与えることはできるけれど、教えてもらう側がその気にならないと身に付かないんですよね。機会は与えるしバックアップもするけれど、最終的には本人が覚えたい時に覚えるんだろうなと思っていて、我慢強く、その気になる瞬間を見逃さずに機会を与えることを意識しています。
福岡先生を始め、当院での研修を修了された先生方が、将来各地域で立派に活躍してくれることが、当院の研修のPRに繋がると思っているので、指導医の先生方も一生懸命教えますし、病院全体でも研修医を大事に育てていこうという雰囲気があります。
もう一つ、研修環境としておすすめのポイントは、宮崎の土地柄ですね。争いを好まないとか、物言いが厳しくないとかの県民性で、患者さんが優しい。働き始めるのは、それだけでも結構なストレスがあるし、特に医療現場は求められる責任も大きいので、余計な人間関係のストレスが少ないのは、働きやすさの条件の一つだと思います。
まだ臨床研修の歴史が浅く、現時点で出来上がってないところもあるので、何か新しいことを一緒に始めて作り上げていきたいなってというような人だったら、当院での研修は楽しいと思います。自主的に行動できる人が入ってきてくれるとありがたいですね。
循環器内科を専門にしたい研修医の先生たちは、そのまま専門研修を開始することもできますし、どの科でも指導医になって、新しく入ってきた先生たちを教育して育てていく、というつながりが生まれれば、それが宮崎市郡医師会病院の新たな伝統になっていくと思っています。

研修医コメント

宮崎市郡医師会病院の研修は、とても自由度が高いです。臨床研修の先輩がいないので、前例踏襲ということもなく、本当に自主性に任せた研修をさせていただいています。循環器内科では、「まだ経験していない手技をやってみたいです。」と指導医の先生に相談したら、通常、当院の循環器内科でするような手技ではなかったらしく、看護師さんにも協力していただいて、一緒に練習ができる環境を準備してくれました。本気で研修医を育てる研修をしてくださっていると感じて、感謝しています。今は救急科を回っているのですが、内科の先生にレクチャーいただいたり、循環器内科からも珍しい症例や手技がある時には見学に呼んでもらったり、ローテーションで別の科に変わっても、声をかけてくださる先生がいるというのは、自分にとってとてもプラスの環境ですね。


公益社団法人 宮崎市郡医師会 宮崎市郡医師会病院

公益社団法人 宮崎市郡医師会
宮崎市郡医師会病院

所在地:〒880-2102 宮崎県宮崎市有田1173
電話:0985-77-91010985-77-9101
URL:https://www.cure.or.jp/
病床数:267床(ICU・CCU14床、NICU6床、緩和ケア12床)
診療科目:内科、緩和ケア内科、循環器内科、呼吸器外科、外科、心臓血管外科、整形外科、産婦人科、放射線科、麻酔科、救急科、リハビリテーション科、小児科、感染制御科

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電話:0985-77-91010985-77-9101
URL:https://www.cure.or.jp/
病床数:267床(ICU・CCU14床、NICU6床、緩和ケア12床)
診療科目:内科、緩和ケア内科、循環器内科、呼吸器外科、外科、心臓血管外科、整形外科、産婦人科、放射線科、麻酔科、救急科、リハビリテーション科、小児科、感染制御科

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